図書館で新聞を利用してみよう!

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新聞は「最も新しい情報」を伝えるメディアとして学校図書館には必(ひっ)須(す)の存在です。学校図書館の新聞を、ふとした疑問の解決やテーマ学習で活用してみましょう。

新聞の配置

NIE新聞配置

学校図書館には資料のひとつとして新聞が配置されています。望ましいのは、学校図書館に2紙以上の新聞があるといいですね。

その日の新聞は新聞閲覧(えつらん)台に、過去数日分の新聞は新聞架(か)に配置されています。前年分の新聞は図書館に保存してありますが、それ以前の記事を調べるときには、新聞縮刷版を利用しましょう。

複数紙の比べ読み

複数紙を比(ひ)較(かく)読みし、それぞれの新聞がどのような立場から記事を書いているのかを読み取り、書かれている事件・事故・出来事について多方面から知り、自分の考えを持つようにしましょう。

新聞の掲示~1面比べ読み・注目記事

学校図書館では2紙以上の新聞のトップ記事を「1面比べ読み」として掲(けい)示(じ)したりしています。各新聞社がその日一番知らせたい重要記事としているかを確認したり、各新聞社の考え方の違いに気づくきっかけにしましょう。また、各紙の記事の取り上げ方の違いについても知ることができます。

学校図書館は日々の新聞からタイムリーな記事を切り抜き「注目記事」として、来館者の目にとまるように掲示して、多くの人に興味を持って新聞を読んでもらえるよう工夫しています。

例えば、インフルエンザ流行時には「インフルエンザの予防」「インフルエンザと風邪の違い」の記事を、芥川(あくたがわ)賞、直木賞が発表された時に受賞者の人となりを掲載(けいさい)した記事を、スポーツなどで活躍(かつやく)した人の関連記事を、「生きた掲示」で紹介しています。

テーマについて調べる

図書館で新聞を読む子ども

あるテーマで調べる場合は新聞を情報源のひとつとして活用しましょう。

過去のことは図書資料で確認できますが、現在の最も新しい情報は新聞で確認しましょう。インターネットやテレビニュースでも知ることはできますが、新聞はその出来事の背景や検証をしています。理解を深めるために新聞はたいへん有効です。

調べ学習で新聞を活用する場合は、1紙だけをうのみにするのでなく、2紙以上の新聞を読み比べ、多方面からとらえ自分の考えを持つようにします。

過去の記事の場合は、学校図書館に保存されている新聞で調べることができます。さらにさかのぼる場合は、新聞縮刷版やCD-ROMを使ったり、インターネットで新聞記事検索(けんさく)もできます。

「環境」「福(ふく)祉(し)」「教育」「ひとの生き方」「保健」など、テーマによっては学校図書館のファイル資料(切り抜き)として保存、整理されているものもありますので、確認して活用しましょう。

学校図書館には、これまでに取り組んだ先輩(せんぱい)たちの「新聞スクラップノート」や「新聞スクラップ新聞」「テーマ新聞」の作品が資料として保存されています。取り組み方の参考にするとよいでしょう。

わたしたちの学習を支えてくれる情報センターである学校図書館は、情報の宝庫です。図書資料だけでなく、パンフレット、CD-ROM、ビデオ、DVDとともに図書館メディアのひとつである新聞を大いに活用しましょう。

埼玉県NIEアドバイザー・小谷野弘子(中学校教諭)